笑顔


ずっとお前の隣でいた

だから

お前のことならなんでも知ってる

つもりだった

「別れよ。だだの友達に戻りたい。」

友達に戻りたい…か…

友達から親友になって恋人になった俺とお前

俺はずっとお前のことを好きでいたけど

そっか…

お前は違ったのか

だったら、また俺に惚れ直させるまで!

俺に背を向けて今にも走り出そうとする背中を抱きしめた

「まてよ。」

「何?離してよ。私達、別れたんだから」

確か、強引な方が好きだったよな

そう思うと、俺は壊れたものに触るように接してきたな

「俺が、はい。そうですかって言うと思う?」

「……」

「好きだよ。俺はお前のことが大好きだ。」

「バカっ!」

お前は涙を流しながらこっちを向いた

眩しいくらいの笑顔のお前は

この世の誰よりも愛おしかった

「ごめんな。」

俺はお前の小さな唇にキスを落とした