「…なぁ、咲…?」

「あのさ、気付いてなかったのは、あたしじゃなくて宏光だよ?」

「…うっそ…」


ヤバイ…
ちょっと泣きそう…。



「…ほら、やっぱり気付いてなかったんだ。」

「いや、だって…分かるわけねぇって。」


おばさんだって、昔、

『ヒロくん…、咲って何考えてんのかしら…』

って、溜息ついてたぐらいだよ!?


「…じゃあさ、今あたしが何考えてるか分かる?」

「へ?」


相変わらず 笑顔のまま聞く咲。


「…分かんなかったら…?」

「宏光のこと嫌いになる。」

「マジ!?」


うっそ…。
何考えてんだよ…。


「…ヒントは??」

「なし。」


えー!??
無理だって!!!


「10、9、8…」



…あ~!もうヤケクソだ!!