着慣れない制服に腕を通す。
まだパリパリなYシャツ。
まだ堅い革靴。
慣れない朝の電車。
なにもかもが新しかった。

校門を抜けると、きれいな並木道。
―今日からここの生徒か…
長ったらしい入学式も終わって、すぐに忙しい毎日が始まった。

「何部入るよー?」
入部説明のパンフレットを開きながら優美が言う。
「あたしバスケー☆優美は?」
「うちも一緒にする!」

小学校の時に球技大会に出て以来、バスケにはまってる。
バスケ部の入部は始めから決めていた。

先輩に敬語を使って、初めて本格的な練習をして、ずっと頑張っていこうって思った。