1時限目のLHRが始まったあとでも、私はそんなことばかりでモヤモヤし続けていた。
なんとなく斜め後ろを振り返っては、なぜか拓海と目が合って咄嗟に目をそらす。その繰り返し。
……なんか、優希くんに片想いしていたころを思い出しちゃうな。
目が合っただけで嬉しくて、ドキドキして。けど恥ずかしくてきちんとなんて話せなくて。
あー、なんか、懐かしいなぁ。
けど、あのころとはまた少し違う気がしている部分もあって。
なんだろう。うまくは言えないけれど、そばにいたい気持ちとか、一緒にいて素でいられることへの心地よさとか。
そういうのが、優希くんへ向けていた"好き"とはまた全然違うものに思えて仕方ない。