こう考えてみると、本当にあっという間だったような気がする。


ちゃんと振られるのも、悪くない……かな。


後悔はしてない。それだけは断言できる。



くるっと踵を返して、私は教室を出た。


放課後になって少し時間が経ったからか、もうほとんどの生徒が帰っていて廊下にはほぼ人がいない。


自分の教室に置いた鞄を取ったら私もすぐに帰ろう。

そう思って3組の教室の扉を開けた瞬間、私は目を見開いた。



「……え、なんで」


私の鞄だけがあるはずの教室。それなのに。


「おかえり」


……そこには、私の信頼する同盟相手。