来て欲しいような、いて欲しくないような。


 でも、きっと、昨日の今日じゃ、茜も創も気まずいだろうし、きっと、来ないよね。

 と、言うよりかは、来てくれない方が安心だ。

 創と茜に押し付けるようにして渡したのは、最前列の特等席だ。『Parks』のマスターに、無理言ってごねて何とか貰った2枚のチケット。
 
 唯、俺の、俺たちの夢がかなう第一歩の瞬間を、2人に一番近くで見ていてほしかったから、と言うのがそのときの俺の素直な心境で理由だけど。


 今となっては、そんなところに2人がいたら、茜が、いたら。


 気が散ってしょうがなくなってしまう。