小学生になる前。5歳のころ。

お母さんのお腹が大きいことを
不思議に思っていた。

「お母さん、お腹どうしたの?
なにが入ってるの?」

「汐織ちゃんは、お姉ちゃんになるんだよ。
妹か弟ができるの」

お母さんは結婚が決まった時点で
妊娠をしていた。
本人は気づいてなかったらしい。

それを知ってから私は幼稚園で
お姉ちゃんになることを自慢した。

お姉ちゃんになったらこうする、あれする!と
毎日楽しそうに話していた。

そして、6歳年の離れた妹が産まれた。
妹はユリと名づけられた。