口下手すぎて嫌になる。
ずっと人付き合いを怠ってきた
ツケがここで回ってきた。

お母さんの言う通り
もう少し大切にしておけば良かった。

そしたら、今、もう少しマシな
誘い方が出来ただろう。

絆「料理も持ってきました。」

私が手に持っていた袋を
突き出すと渋々、降谷 恭斗の父親は
家の中に入れてくれた。

父「恭斗が帰ってきたら
書斎に呼びに来るように
言って下さい。」

絆「分かりました。」

他人のリビングに1人でいるのは
何とも不思議な感じだった。
私の家ではない匂い。
私の家ではない空間。
何よりもやっぱりここは物悲しい。