「先生、ゲームしましょう!」
白い袋が机の上に置かれ、次の瞬間彼女によってひっくりかえされ、ばらまかれる木のブロック。なんなんだ!?
カウンセリングをするなら真面目にしましょう、と言いたいのは山々だったが、僕にはそんな勇気はないのです。仕方なく僕は無言でうなずきます。
純がブロックを積み終わると、三十代後半のおっさんと女子高生の楽しい楽しいジェンガが始まりました。
「わたしのことどれだけ知ってるの?」
純は最初に僕にこう問いました。
僕は正直に答えます。
「特に何も......知らないですよ」
「うっそだー! 職員室で何か聞いてたじゃない」
「み、見てたんですか?」