って、少し話を盛りましたね。死んだのは僕だけです。
東は大怪我を負ったようでしたが。


もしどこか、違う方法があって、それで平和的な解決ができたら、よかっただろうに。そしたら事件なんてそもそも起きなかったし、こんな恐ろしい計画を考えることもしなかったでしょう。



でも、僕は焦りを感じていたのです。


このまま純が死んだ原因が分からず、事故として闇に葬られてしまうことが怖かったのです。純は自殺したと、思い込んでいたから。

それでも結局純が死んだ理由が分からないまま、もういつの間にか当の本人のいる場所にまで来てしまったのですから、皮肉な話です。

笑えるな、と自嘲します。



それから純に合わせる顔がないことに気づいて、僕は両手の手のひらで自分の顔を覆いました。