次の日。


「案外早かったね」
「そうだな」


電車に揺られながら、家へと帰る私たち。


旅行二日目である今日も色々な場所を回り、お土産を買い終わった頃にはすっかり遅くなっていた。


「次は綾が行きたいところでも行くか」


その何気ない言葉。
次があるってだけでも私はとても嬉しい。


「長めの休みとって北海道か沖縄に行きたい」
「そこは海外じゃねぇんだ」


別に、智也がいるならどこでもいい。

なんて思ってしまう自分が恥ずかしく、その気持ちを隠すようにして口を開く。


「久しぶりに体動かしたいな。アスレチックとか」
「綾ってそんなタイプだっけ?」


智也ってやつは。
たまにこうやって私のことをバカにしてくる。