「それで?」
「リビングとキッチンと浴室とトイレぐらいのお掃除ならできるし、一日置きから、週2ぐらいにしてもらえば、お家の中は綺麗に保てると思う」
「料理は苦手だろ?」
「うん、だからね…お料理教室に通いたい」
千花を家政婦代わりにしたくないから、お金で解決するハウスキーパーを頼んでいるのに、千花は不満を口にする。
「お料理覚えて、斗真さんに食べてもらいたいの」
そう言われて、嬉しい気持ちになるが、だからと言って、わざわざ習う必要もない。
料理を振る舞いたいと言うなら、千花のできる範囲で構わないのだ。
お金がどうとかでなく、俺の預かり知らぬところで千花がちょっかいをかけられることを心配してしまう。
「料理教室は、俺が調べておく。後、ハウスキーパーの件は、雇用関係があるから週2は無理だ。だから、千花も一緒に掃除したり、料理を作ったりするのはどうだ?そうしたら、料理も覚えれるぞ」
一瞬で浮かんだ名案だった。
不満顔ながら渋々納得した千花が、これ以上余計な考えを思いつく前に寝室に誘う。すると、その後をついてくるそら。千花を堪能するには邪魔だから寝室のドアの前で閉め出した。
さぁ、余計な考えを思いついた悪い子に、お仕置を始めよう。