思考が止まる。

陸人の体で視界がさえぎられてるせいか、どこか現実味がなく、夢の中みたい。



頭の中で陸人の言葉をなぞって確かめた。


時間差で、胸の奥からざわっと熱いものが押し寄せてくる。




「陸人。今、好きって聞こえた……」

「そう言った」


「っ、嘘」

「ほんと」


「……どーいう意味の、“好き”?」

「女としてだよ。何回も言わせんな」



……えっ。


フリーズ。


ほんとに?


心臓がようやく暴れだした。