写真の話…か……。
それは確かに興味がある。
「じゃあ……フォローします」
「ん」
電話番号やメールアドレスを交換すると、誰かにバレた時に面倒になるけど……SNSのアカウントをフォローし合うくらいなら大丈夫かな。
時雨くんのは秘密のアカウントだし、私もSNSをやってることは友達に内緒にしている。
時雨くんがアップした写真を眺めるのは一人で過ごしてる時だけだ。
時雨くんもみんなが居るところではSNSは開かないだろうし、口外することもない…よね。
だったら多分……写真の話をするならDMが1番いいのかもしれない。
何かあればフォローを解除出来るし、最悪の場合 私のアカウントは消しても問題ないしね。
「はい、フォローしたよ」
「名前…は、「みぃ」?」
「うん」
さすがに「美麗」って名前は使いたくなかったから、私は「みぃ」で登録していた。
理由は、小さい時のあだ名が「みぃ」だったから。
なんの捻りもない単純なアカウント名だ。
「オッケー、フォローした。 ……っと、だいぶ暗くなってきたな」
空を見上げると、さっきまで赤く染まっていた雲はもう薄暗い色へと変わっていた。
街灯にも明かりが点り始めている。