その夜、ユウキは、栗原先生たちと別れたあと、最終電車で自宅へと戻った。



しかし、それから一年以上経って、以前シュールにいた女の子たちから聞いたことだが、彼女たちはみんな、リカがユウキと不倫していることを知っていたそうだ。



もちろん、カオリもだ。



彼女たちやカオリは別として、当時、店の中でも人気のあったリカは、その不倫のウワサを他のライバルの女の子たちに流され、店を追われることになったらしい。



しかも、当時、リカは、病気がちで、よく店を休むようになっていたから、カオリも心配していた。



カオリも、栗原先生を通じてユウキに連絡を取ろうとしたが、ちょうどその頃、ユウキの娘が亡くなったことを栗原先生から聞いたのと、何よりもリカから絶対にユウキには連絡を取らないようにと言われたため、そうしなかったそうだ。



なぜリカはユウキと連絡を取りたがらなかったのか、その本当の理由は、カオリも誰も知らない。



今でも謎のままだ。