たしかに店に入ってみると、内装もキレイだし、女の子も粒ぞろいな気がする。



さっきのシュールと同様、ユウキたちは、とくに指名はせず、すべてローテーションで来る子にまかせた。



反対に、栗原先生は、知り合いの子や店の中で気に入った子を3人くらい指名している。



30分くらい経過した頃、栗原先生の横に座った子が、以前シュールにいたことを話し始めた。



その子は、シュールで栗原先生をよく見かけたらしい。



栗原先生は、たぶんわざとだと思うが、「うーん、大抵の女は憶えてるんだけど、お前、本当にシュールにいたっけ?」とその子をからかっている。



すると、栗原先生は、ユウキに、「お前、こいつ、知ってる?」とふってきた。



「いやー、僕はホントに知らないです、シュールにいましたっけ?」。



その女の子は、すぐにユウキの顔を見て、「あーーーー、見たことありますよ、ほら、いつもあの子、指名してた。えーと、サラちゃん!」。



ビンゴだ。



ユウキは、ちょっと照れた表情で「よく憶えてるね」と言った。



この業界の女の子は、他の客までよく憶えている。