さて、リカがいたときは時間の経つのがもっと早く感じたが、それでもなんだかんだ言って90分が経過し、もう店を出る時間となった。



カオリは栗原先生に延長をねだっていたが、先生は意外にも今日はあっさりと断った。



店を出ると、すぐに先生は、「うーん、シュールももうダメだね。いずれつぶれるかも」と言った。



ユウキたちは皆、口をそろえて、「たしかに女の子の質が落ちました」と答えた。



栗原先生は、「じゃあ、次の店に行くか?」と言って、新しい店に案内してくれた。



その店は、シュールから歩いてすぐのところにある「サザンクロス」というラウンジだった。



通称「サザン」と呼ばれているらしい。



最近できた店で、色々な店から優秀な子をどんどん引き抜いているというウワサだ。



料金は、シュールよりもちょっと安くて、最初のセット料金に指名料が含まれており、入店するとみんな一回の指名権がある。



ちょっとめずらしいシステムだ。