ユウキは栗原先生とカオリの会話を、助手席で黙って聞いていた。



それよりも、この二人は僕とリカの関係を知っていたのだろうか?



今日のカオリの態度からすると、たぶん、知らなさそうだ。



でも、ひょっとしたら、逆にカオリは僕に気を使って何も言わなかったのか?



僕は、栗原先生の教え子。



リカは、カオリの後輩。



カオリの本心は、よくわからないなあ。



しばらくして、車は繁華街に着き、栗原先生が、自分は駐車場に車を止めてくるから、ユウキとカオリは店の前で待っているようにと言った。



ユウキは、栗原先生が戻ってくるまでの間、カオリといっしょに店の前にいたが、リカとのことがあったので、何となく気まずい。



カオリの方は、夜の仕事はベテランって感じで、堂々と立っているように見える。



見かけもスレンダーでかなりの美人なので、背の高いユウキでも、圧倒されて、緊張する。