「お前も、大丈夫?」。



「あたしは大丈夫ですよ、それより、あのうめき声なんだったんですかね?」。



「たぶん、野犬かなんかでしょ、墓場のお供え物をエサにしようとしてたら、僕らがライバルだと思ったんじゃないかな」。



「でも、おかげで町まで早く下りられましたよ」。



「そうだな。墓場は怖かったから、あの野犬には感謝しないとな」。



宿泊施設は、そこから10分も歩けば着くような場所だ。



二人にとっては、本当にラッキーだった。



ここなら夕食の時間に間に合いそうだ。



安心した二人は、それから仲良く歩いて宿泊施設まで戻った。