「うわー、サイアクー」とミヒロがささやく。



辺りは真っ暗で、尋常じゃない墓の数。



虫の声しか聞こえない。



いつ出てきてもおかしくない雰囲気。



「センセー……」とミヒロは小さい声で言った。



「何?」。



「センセー、前に行って下さいよ、センセー、何かテンション低いよ」。



「ミヒロ、ミヒロが前に行ってよ」。



「えー、センセーが先、先!」。



「ごめん、世の中に二つだけ、ダメなものがある」。



「一つは、ヘビ」。