「何か教えられないワケでもあるんですか?」。



「別に?」。



「あたしのことがスキとか?」。



ユウキは、「うん、まあね、たしかにミヒロはタイプかもね」と冗談まじりで言った。



ミヒロは、「そうですよね、そんな気がしてました。わーい」とこちらも冗談ぽく返してきた。



「じゃあ、センセーは、あたしとつきあったら何してくれますか?」。



「まあ、ひざの上でヨシヨシしてあげるくらいかな」。



「なあーんだ、普通じゃないですか? もっと車買ってくれるとか、マンション買ってくれるとかじゃあないんですか?」。



「前田、お前、愛人じゃないんだから」。