そう考えると、何だか複雑で面倒くさいっていう心境かもしれない。


「彼氏?」

「いえ、違います」

「へぇ、君は彼氏でもない男を一人暮らしの部屋に上げるの?」

「付き合いも長い友達ですから」


高輪マネージャー宅の玄関先で交わされるそんな会話。

いったん、そこで会話が途切れたところで、


「どうぞ」


と、本日の夕食がのったお皿を一先ず手渡す。

ちなみに本日もお風呂上りのようで、上半身は裸……

そんな姿の高輪マネージャーに、一方的に凌一についての問いを投げかけられ、

“友達”

そう答える。