しかし、これは仕事。

そう思えば、ちょっとは気も楽になると思い込むしかない。

よし。仕事仕事~。

そう思って、


「私も何か頂いてもいいですかぁ?」


このテーブルで思い切り飲んで(仕返シ)やろうと心に決める。


「水でも飲んどけば?」

「え~…ひどぉい……」

「あー、ホント面倒だな。そういうやりとり。適当に頼めば?」

「―…イタダキマ~ス」


この無愛想男め~…

その鬱陶しく艶やかな前髪をちょん切ってやりたいわっ!

でも、

そんな物騒な言葉を夜の蝶が顔に出しちゃダメダメ。人間だもの。他人と会話するのが億劫になる時だってあるじゃない?ストレスでイライラしちゃうことだってある。そういうのを上手く受け止めるのもネオン蝶の務めでしょう。


「三番テーブルにカシスオレンジお願いしまぁ~す」


口角を無理やりあげて、にこやかにボーイにカクテルをオーダー。

そして、


「いただきまぁ~す」


皆様とカンパイ。でも私とカオル氏の間には、


「「……」」


木枯らしが吹いてるけど、

この男の隣りにいる以上、何か会話をしなければ……

このままでは吹雪になる。そんな感じでふる話題を考えていると、