私の瞳から、ポロポロ涙が零れてる。

止まらない。


「高輪マネージャーに惹かれている自分がいて、辛いんです―…」


涙を零しながら、逸らしていた瞳を高輪マネージャーに向けて伝えてしまった本当の気持ち。

想いを吐き出す、私の口びるも―…

止まらなかった。


「藤子」

「っ」


何時も私を呼ぶ時は名字に“さん”を付けるのに、下の名前での、ふいの呼び捨て。

だから、そういうの―…やめてほしいのに。

もう、限界だ。


「お、お店の……っ、お店のお客さんから、助けてくれた事は……感謝してます」


やっとの想いで、お礼を伝える私。

そして、自分の手に添えられていた高輪マネージャーの手を震えながらも、そっと離した。