条件反射でドキッとしてしまう自分。
ただ、名前を呼ばれただけなのに―…
上着を着ながら、
「お腹空かない?」
と、言葉が続く。
「お腹……ですか……?」
高輪マネージャーに聞かれて、二日酔い中だし、空いたような、空かないような……と、思いながらも、
「少し……」
と、答える。
「朝飯作ってよ」
“ご飯の催促”
何時もは命令口調に聞こえてしまうのに、今朝はそんな風に聞こえない。
「いいですけど……」
と、素直に私も承諾する。
昨夜のお詫びの意味も込めて。
そう理由をつければ、素直に言葉が出てきた。