バカでしょ?
いくらお酒が入っていたっていったって、バカでしょ?私……
ねぇ、そうでしょ?
また同じことを繰り返して、惨めな女になろうとしてるの??
しかも、相手は同じ会社の上司だよ……?
隣人だよ……?
私って、
もう、救いようの無いバカ女だよ……っ!
そんな思いと共に、ぎゅっとシーツを握って自己嫌悪に陥ってしまう。
と、
「おはよ……」
隣りから聞こえてきた、擦れ気味の低い声。
露になった胸板が、何とも逞しく色っぽくて思わず見とれてしまう。
けど、暢気に見とれている場合じゃなくて―…
「あ、あの……私……っ……」
二人で“こういった”格好で一つベッドの上で寝てしまった経緯についてをちゃんと聞かなきゃ、と思う。
だけど、気が動転して、どういう風に切り出して良いのかわからない。