そんな感じで午前0時を迎え、
「ありがとうございましたぁ~」
その日ラストのお客様をお見送りして、お店も閉店時間となる。
それから三十分後-…
「はぁぁぁぁ~…」
カクテル片手に、今度は薄暗い店内のカウンター席に座っている私。
ここは自分が勤めるラウンジが入っているビルの隣りビルに入る、とあるBar。
夜の勤務を終えて、大きな溜息をつく程ならさっさと帰ればいいのに、それでも時々顔を出したくなってしまう。
「なによ……アンタ、疲れてるわネ」
「まぁ色々と~」
「ただでさえ梅雨で湿気た毎日なのに湿気たカオしてんじゃないわよ~」
「湿気……」
年齢不詳のオカマ、トトちゃんがオーナーを勤めるこの店、
かまトト倶楽部に―…