「あんた二十三歳だっけ?」
いきなり何でか、向こうから口を開いてくれた。
「はい、二十三歳ですよ~」
「へぇ、歳のわりには肌がボロボロだね」
「え?」
「まだ二十歳過ぎのくせに、全然潤いが感じられないしオーラも辛気臭い。それなら、まださっき行った熟女クラブのおねーさん方のほうが綺麗な肌してたけど」
「……(熟女クラブ……)」
ご親切にあなたから口を開いてくれたかと思ったら、イヤミですか。
っていうか、熟女クラブ……
なんだ、この店に好み(熟女)がいなくて、ご機嫌ナナメだっただけか……
原因がわかった気がして、何だかスッキリする私。
すると―…
「じゃあ、俺、先に帰るわ」
灰皿に煙草を押し付け、立ち上がるカオル。