「ねえ、斎藤くん!!」
ある日のお昼休み、ゲームに熱中するかけるのもとへ修也がスケッチブックを持ってやって来た。学校で修也がかけるに話しかけてくるのは初めてのことだ。
「えっ?どうしたの?」
かけるは驚き、女子たちも「何であの男に!?」と戸惑いを見せる。
「ちょっと来て」
そう言って修也はかけるの手を掴んで教室を出た。
修也はかけるを屋上へと連れてきた。屋上には誰もいない。
「どうしたの?」
かけるがそう訊ねると、修也は「ジャジャーン!」とスケッチブックを広げた。そこには、たくさんの女の子の絵が描かれている。
長いマフラーを巻いた女の子、剣を持った勇ましい姿の女の子、レースがたくさんついた衣装の女の子ーーー。
「僕が自分で描いたんだ!」
修也が微笑みながら話す。かけるにはない才能だ。
「へえ〜…。すごくうまいね!」
かけるはとてもこの絵がほしくなった。しかし、紙の端の方に「フィンランドちゃん」「ベトナムちゃん」と書かれていることに気づいた。
「三井くん、これは何?」
かけるが国名を指差すと、「ああ、これ?」と言って修也は説明を始めた。
「都道府県の擬人化があるなら、国の擬人化があってもいいと思ってさ作ってみたんだ。今度、この子たちも現実に連れてくるつもりだよ!」
つまり、オリジナルで作ったキャラクターを今度は現実に登場させようと言うのだ。
また賑やかになりそうだ、とかけるはドキドキする胸を押さえた。
ある日のお昼休み、ゲームに熱中するかけるのもとへ修也がスケッチブックを持ってやって来た。学校で修也がかけるに話しかけてくるのは初めてのことだ。
「えっ?どうしたの?」
かけるは驚き、女子たちも「何であの男に!?」と戸惑いを見せる。
「ちょっと来て」
そう言って修也はかけるの手を掴んで教室を出た。
修也はかけるを屋上へと連れてきた。屋上には誰もいない。
「どうしたの?」
かけるがそう訊ねると、修也は「ジャジャーン!」とスケッチブックを広げた。そこには、たくさんの女の子の絵が描かれている。
長いマフラーを巻いた女の子、剣を持った勇ましい姿の女の子、レースがたくさんついた衣装の女の子ーーー。
「僕が自分で描いたんだ!」
修也が微笑みながら話す。かけるにはない才能だ。
「へえ〜…。すごくうまいね!」
かけるはとてもこの絵がほしくなった。しかし、紙の端の方に「フィンランドちゃん」「ベトナムちゃん」と書かれていることに気づいた。
「三井くん、これは何?」
かけるが国名を指差すと、「ああ、これ?」と言って修也は説明を始めた。
「都道府県の擬人化があるなら、国の擬人化があってもいいと思ってさ作ってみたんだ。今度、この子たちも現実に連れてくるつもりだよ!」
つまり、オリジナルで作ったキャラクターを今度は現実に登場させようと言うのだ。
また賑やかになりそうだ、とかけるはドキドキする胸を押さえた。