「おはよ。マオ。」

朝、いきなり耳元に響いた所謂『イケボ』。その声の主が、初対面で私の彼氏になった漣瀬君のものであることは言うまでもない。

「お、おはよ漣瀬君。」

挨拶を返した私の手を繋ぎ(これが恋人繋ぎってヤツ?)漣瀬君は私に笑顔を向けた。

通学路には、学校に近づくにつれ同じ学校の生徒たちが数多く見られる。
もう高校生だしカップルくらいいくらでもいるのだが…