ファンタジー
鳳碧/著

- 作品番号
- 1552102
- 最終更新
- 2019/04/06
- 総文字数
- 6,373
- ページ数
- 16ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 2,088
- いいね数
- 0
“契りの儀行ふ時”
“彼岸の花捧げ”
“鈴の音鳴らし柏手打ち唱えよ”
“諸々の禍事罪穢れを”
“祓へ給ひ清め給へと白す事の由を”
“聞食せと畏み畏みも白す”
“真名を呼び御神酒注ぎし盃で杯事を行へ”
“さすれば契りの儀事成る”
.
*
*
*
「赤い目だなんて」
母は私を産んだ時に亡くなった
「恐ろしい」
父は生まれたばかりの私を見るなり
家を出て行ってしまった
「呪われる」
人とすれ違えば必ず言われる言葉
「別棟で過ごさせねば」
私の居場所はどこにも無い
.
.
.
.
「お前が16になるのを待ち侘びていた」
彼岸花が咲く離れの庭に男は立っていた
「此処から出たいか?」
頷くと鬼の面を付けたその男が
小さく微笑んだ気がした
.
.
.
「裏の世界へようこそ、鬼神の花嫁」
.
.
.
「お前は美しい、誰よりも」
私に居場所を与えてくれた
「お前の隣は俺だけで十分だろう」
溢れるくらいの愛情が温かくて
「俺の花嫁である事を忘れてくれるな」
あなたの為に生きてみたいと思った
.
.
.
*
どうしようもないくらい好きになってしまったの
“彼岸の花捧げ”
“鈴の音鳴らし柏手打ち唱えよ”
“諸々の禍事罪穢れを”
“祓へ給ひ清め給へと白す事の由を”
“聞食せと畏み畏みも白す”
“真名を呼び御神酒注ぎし盃で杯事を行へ”
“さすれば契りの儀事成る”
.
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「赤い目だなんて」
母は私を産んだ時に亡くなった
「恐ろしい」
父は生まれたばかりの私を見るなり
家を出て行ってしまった
「呪われる」
人とすれ違えば必ず言われる言葉
「別棟で過ごさせねば」
私の居場所はどこにも無い
.
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「お前が16になるのを待ち侘びていた」
彼岸花が咲く離れの庭に男は立っていた
「此処から出たいか?」
頷くと鬼の面を付けたその男が
小さく微笑んだ気がした
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「裏の世界へようこそ、鬼神の花嫁」
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「お前は美しい、誰よりも」
私に居場所を与えてくれた
「お前の隣は俺だけで十分だろう」
溢れるくらいの愛情が温かくて
「俺の花嫁である事を忘れてくれるな」
あなたの為に生きてみたいと思った
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どうしようもないくらい好きになってしまったの
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