『ああ、死にたい。』そう呟く18時37分

こんにちは。

私、大河内(オオコウチ)といいます。
年齢は28歳、女、独身です。


『死にたい。』なんて、
センセーショナルなタイトルになってしまったのですが、
本当に人生で初めて思ってしまったんです。


ストレスには強いと思っていましたし、前職では他の職員からも言われるほどでした。


でも、駄目でした。
この駄目さがいかに危険だったか、今なら分かります。


なので、皆様に少しでも知ってもらえたらと、最悪を選ぶ前に選択肢はあるんだと、伝えたくて筆をとりました。






動機としては前職までに事務系統を一通りこなしてきたんで、
今度は経理を目指して転職したんですよ。


学生時代に簿記3級を取得していたし、
簿記は好きだし、
何より単なる事務職より経理職の方が給与が良いし、
経験がモノをいう経理職に挑戦するなら30歳までに、
なんて強迫観念みたいなのもあって、
未経験で挑戦するなら今のうちに・・・ってな感じで。




そして、運よく12月に内定をもらいました。


最速最短を謳うプリントサービス業の会社で、
内定時の店舗数は、国内に25店舗、海外にも1店舗。


貸し会議室も、各店舗に付随する形で運営している。

従業員数は、500人。
その約8割がアルバイト(店舗で作業する人)、1割が営業と店長、1割が管理職やバックオフィス系。


そこの関西支社の管理課の中の経理部。


まあ、面接も後から考えたら・・・ってな感じだったんです。
一次面接は、関西支社のあるビル、
関西支社の部屋の隣にある会議室。


のちの上司である疫禅士(ヤクゼンジ)さん。
年齢は33歳、女、独身。
(新卒から勤めていて、営業職→経理職になったらしいです。)


と、パソコンでテレビ通話が出来る某インターネットサービスを利用して、

関東本社の人間2人、
経理部の一番上の上司赳寄(タケヨリ)さん
年齢は60代、男。
と、
二番の上司問伝(トヅタ)さん
年齢は50代、男。


の、3人。




初っ端から、遠距離面接があるとは聞いていなかった私は、『なんだかなー・・・』とは思いつつも、面接が始まりました。



20分で終わったのですが、『なんだかなー・・・』は膨らんでいました。




まず、赳寄さんは高圧的極まりなかったのです。
終始簿記2級はいつ取るのかの話ばかりで、努力します、勉強中です、頑張りますをひたすら連呼していました。



問伝さんは、声がとにかく小さくボソボソ話すから何を聞かれているのか全く分かりませんでした。
もう、推理の域です。



疫禅士さんも聞き取れなかった部分は聞き返してくれていましたけど。




その当の疫禅士さん、私には質問せず進行役に徹していたのも印象的でした。
二次面接という名の社長面接の連絡が来たのが、一次面接から15日後。



一次面接終了後、疫禅士さんから出入り口に案内される中で言われていた一週間を過ぎた辺りで、サイレントお祈りだろうなと思っていたので、単純に驚きました。




悲しいことに、この時二次面接に進めていた企業が無かったので受けることにしました。




関西支社に出向いたら、関西支社の部屋の隣の会議室が押さえられなかったようで、
一番近くの店舗が管理している会議室の1つに案内されました。



寒空強風吹き荒れる中、
関西支社のビル前で脱いだコートも羽織ることもなく、
徒歩8分ほど。


慣れないヒールで駆け足はしんどかったー。
会議室からエレベーターまでなら、なんとかなっていたんですけどね。



「社長は気さくで良い人ですよ~。」なんて、疫禅士さんの自社絶賛を聞きながら、この時点で面接開始時間を20分経過。



・・・あれ?
確か、
面接開始時間より15分前には関西支社のビルに着いた。
6階とはいえ、エレベーターで1分もかからないはず。
早すぎたかなと思ったぐらいでしたから。






疫禅士さんが会議室を退室して10分過ぎた辺りに社長登場。



第一声が、疫禅士さんが10年勤めていて一番長い、でした。
次は、募集要項に書いてあった事を話されました。
その次が、最後に質問は?でした。


鉄板の質問をして、鉄板の答えが返ってきて、終了。



疫禅士さんが迎えに来るからと、社長退室。
時計を見ると、面接開始時間から30分ちょっと経過。



それから10分ほどして、疫禅士さんが来て会議室の出入り口で別れました。



えーっと・・・。
ちょっと整理しましょうか。


面接開始前の15分は私の個人的な時間配分だったから省いたとして、
会議室に着くまで20分、
社長が来るまで10分、
面接時間5分、
疫禅士さんが迎えに来るまで10分。




面接時間が5分はたまにあったけど、移動と待機に40分かけた会社は初めてでしたね。

疫禅士さんが来た理由も、よくよく考えると後片付けしにくるついでのような気がしました。
それでも内定に飛び付いたのは、条件が良かったからです。


単純ですね(笑)




経理の仕事が出来るからと、苦手な業務には目をつむり、
勤務時間も、今までより30分後ろ倒しになって帰宅が遅くなっても関西支社は駅近だし、
給与は10万アップになるし、
土日祝日休みだし、
福利厚生が充実していると謳っているし。




まあ、でも、
本当に経理の仕事が出来ると嬉しかったんです。

前職までは単なる事務職でしたからね。
やりたい気持ちが溢れていました。





内定の連絡は電話でした。
もう少しでクリスマスという時期だったので、少し早いクリスマスプレゼントだ、なんて喜びました。



そして、退職日は内定をもらってから2ヶ月後(年末年始を挟むので)という話を面接時にしていたはずなので、入社日は年明け3月あたりを予定していました。




しかし、疫禅士さん曰く『面接時(一次面接の11月月末)に聞いていたのは2ヶ月後・・・入社日は2月1日ね!』と内定をもらってからの部分はスルーされて脳内変換されていたらしく、一次面接時点で入社は2月で調整済みだから変更は出来ない、どうしてもというなら調整してみるけど。との事でした。



今考えればなんて上から目線なんだと思うことが出来ますが、この時はやる気に満ち溢れていたので気付きもせず・・・。


前職には未練が無かったのと、有給消化を諦めることで2月1日入社を実現しました。

本当、この時は脳内がやっと経理の仕事が出来るっていうことで溢れていて・・・。

恋は盲目とよく言われますが、そんな状態でした。
年が明けて1月10日、疫禅士さんから、明後日入社にあたっての説明と書類を渡すから関西支社に来て欲しい。と連絡がありました。



明後日、つまり2日後ですね。
もう前職には退職の意思を示しているとはいえ、2日後にいきなり休めません。

しかも、提示された時間は昼でしたので、余計にです。



なので、疫禅士さんと前職の上司に謝りまくって、5日後・・・1月15日に設定してもらいました。





そして、1月15日。
14時開始ということだったので、折り目正しく、でも前回までを踏まえて10分前に到着。


出迎えてくれた疫禅士さんから一次面接と同じ会議室に案内されながら、もう一人来るからなんて爆弾発言を聞いてドキドキが増した感じで待機。



机の上に書類があって気になるけど、封筒に入っていたから触れない・・・。




もう一人が来たのは、13時58分。
穫豎堰(カジュイン)さん、
年齢は35歳、男、独身。
ハーフみたいで見た目は外国人ですが、名前も育ちも言葉も純日本。
外国語話せないから、良かったぁーと内心思いました。



穫豎堰さんと、これからよろしくお願いします。とか緊張しますね。とか雑談で間を持たせながら待っていました。



7、8分くらいですかね、確実に5分は経って疫禅士さんが来ました。



一次面接で使用した某インターネットサービスを再び利用して、関東本社にいる総務部の證皮(アカシガワ)さんに書類を説明してもらいます。



契約書
身元保証人
誓約書
保険書類
、等々




説明だけ、本当に説明だけで證皮さんとお別れをしまして。
一次面接の時みたいに、疫禅士さんは進行役に徹していました。



質問があったので、疫禅士さんに聞きました。
穫豎堰さんも同じだったようで、同調してくれました。




正社員で、試用期間3ヶ月という募集要項で、一次面接も社長面接もそれは変わらなかったのですが・・・




契約書には、契約社員、2月1日~4月30日。






疫禅士さんはにこやかに『試用期間は契約社員ですよ。よっぽどではない限り正社員の契約になるから何も問題ありませんよ。』


・・・・だそうです。


私も穫豎堰さんも、はぁ・・・(今言われても。)な感じでした。


見事な後出しですね。
ここまでくれば、もう諦めに近い感覚でした。



とりあえずやってみた都合でいいや、と。

ちょっとでも経験経験、と。

心の中で言い聞かせるようにしながら。




最寄り駅まで穫豎堰さんと一緒だったので、世間話しました。



穫豎堰さんは元経理部で働いていて、その会社がブラックだったようで、面接の時もその話で盛り上がったらしいです。

しかも、退職したのが5ヶ月前だそうで、体がなまっていて大変だとか。


それと、私が有給無しな事に驚いていました。



そうですよね。


後15日、前職で働いて、次の日にこの会社。


驚きますよね。



有給、あるんですよ。
でも、諦めたんです。
この時は、夢見ていましたから。




穫豎堰さんとは、行き先が逆だったので、駅のホームで別れました。



ふと時計を見ると、14時40分。




えーっと。


疫禅士さんが来たのが、おそらく14時10分頃。

今が、14時40分。

最寄り駅まで、5分。




25分で、入社説明が終わった。

これが、短いか長いかは分からない。

ただ、何回も言ってしつこいとは思いますが、

やる気に満ちあふれ、経理に挑戦出来ると、

夢見て、希望を抱きながら、

初出勤日を迎えました。
2月1日、待望の初出勤日です。



今週(2日間)と来週いっぱい(5日間)は、研修中ということらしく、スーツでという話でした。


スーツに身を包みながら、関西支社に着いたのは、始業時間30分前。


真面目に、新入社員のテンプレですが・・・



まぁ予想通り、誰も居ない(笑)

とりあえずお手洗い済ませたり、化粧を直したりして。


そして、扉の前で待ちぼうけ。




始業時間10分前。

穫豎堰さんが到着。


まだですね~。とか緊張しますね。とか、入社説明の時みたいに、雑談で間を持たせながら待っていました。



始業時間2分前。

疫禅士さんと女性2人が到着して、疫禅士さんが慌ただしく鍵を開ける。


おはようございます。今日からお世話になります。と、穫豎堰さんと言うだけで精一杯な雰囲気。




部屋に入って、女性2人はタイムカード(ICカード)を押し、個々に準備。


それを気にすることも無く、疫禅士さんに席に案内してくれる。




関西支社の部屋は長方形で、


左下に入り口、

左上に店舗に送る消耗品類、

中央に机、入り口側と窓側とで4席、
向かい合わせで、全部で8席、

入り口横から右下(長方形の下側)は棚(書類類や諸々)とコピー機が置いてあり、

消耗品類から左上(長方形の上側)はすりガラス窓で隣のビルがあるので景色は望めない。



分かりづらいかもですが、こんな感じの部屋です。
(皆さんの素敵な想像力で再現出来ていることを信じます。)




席の詳細は、


入り口側、入り口から見て左から・・・
タイムカードも管理するパソコン、空席、女性I、女性Y



窓側、入り口から見て左から・・・
空席、疫禅士さん、私、穫豎堰さん