「水希ちゃんっ！さっきの話の続きしよ～」


休み時間になってすぐに五十嵐さんがあたしに話しかけてきた。


「あ、五十嵐さん．．．、いいよ。話しよう」


「五十嵐さんって．．．。裕亜でいいよ！あたしも水希ちゃんのこと水希って呼んでもいい？」


「ん～、いいよ！じゃあ、裕亜って呼ばせてもらうね」


「ありがと！！んじゃ、改めてよろしく！！水希」


裕亜はそう言って、あたしに手を差し出してきた。


「よろしく。裕亜」


あたしはその手を取って、しっかりと握った。裕亜の手は、この後あたしに起こる出来事とは対照的に、凄く暖かかった。


「でさ、あたしが小学校の時にさ～．．．」


「え、まじぃ？めっちゃ笑うんだけど！それならあたしも．．．」


自己紹介の時間が今日の最後の授業だったこともあって、結構長い時間裕亜と話していた。