「うーん...」

瑠衣菜は腕を組んで考える。

考えれば考えるほど分からない。


「ねえ、茉莉ちゃん。」

そう言って、茉莉と瑠衣菜の間に入ってきたのは、中丸 優子(なかまる ゆうこ)。

優子が来た瞬間、茉莉は携帯を急いで隠した。

「どうしたの、優子?」

茉莉は平然を装って優子に聞いた。

「あっ、いや、次の授業の宿題ってやった? 私プリント無くしたからコピーしたいんだけど...いいかな?」

そうして優子がみたのは、いつも仲の良いサヤとハルナだった。

二人とも、プリントを急いで写しているみたいで、優子
に貸せそうではなかった。

だから、茉莉に聞きに来た、と言うわけだ。


「うん、やったよー。 はい、これ。」

渡すと、ありがとう!と言いながら急いで走って行った。