「おまたー!」
元気よく優が走ってくる。
その後ろを直がフラフラになりながら着いてきた。
「鏡、俺の頭ある?」
「ないかもしれない。中身が。」
「あぁ、それは薄々気づいてた…。」
「そんなことよりこれからどこ行くよ!」
「そんなことてお前…!
俺ショック。」
「あーごめんごめん。おしゃおしゃおしゃ。」
優が直の頭を撫でる。
「しっかたないなぁもう〜
よし、遊び行こう!」
立ち直りが早いのが直の良いところだな。
「この前ゲーセン行ったからなー!
次はカラオケとか!?
それかこの前工事終わった水族館とか!
新しく見る所が出来たらしい!」
「んー、俺は水族館かな。
鏡は?」
「俺も水族館。」
「よし!出発しんこーう!」
俺達は優を先頭に水族館へ…
行けなかった。
「優が方向音痴なの忘れてたー。」
「あぁ、俺も。」
「二人とも付いてこい!
多分こっちだー!」
「あいつ多分とか言い出したぞ。」
「あいつ先に行きすぎだろ。
…絶対迷子になるやつだ。
おい優ー。」
そう言いながら直は優の元へ行き、首根っこを掴み戻ってきた。
「俺猫じゃないぞー!」
「いやライオンもこういう運び方するらしい。」
「えっ!俺ライオン?!」
俺がそう言うと嬉しそうな顔に。
「そういえばヒョウも?」
俺の意図を気づいたのか直もノッてきた。
「お!まじか!あとは?!」
「ネズミもだったな。」
「やぁー!」
頬に手を当て高い声で拒否をした。
「じゃあ猫のそれだな。」
顎に手を当て少し考える。
「…うむ!ネズミよりは猫の方がいいな!」
「じゃあ子猫ちゃんは俺達の後ろについてこようね〜」
「に゛ゃ゛ー!」
「「それ某ねこだから。」」
直と俺で優にツッコミながら水族館に向かった。