ここはベットの上で、彼が服を脱ぎ始めている。そして、斎の瞳はまるで肉食動物のように獲物を狙っているかのような鋭い目つき、それなのに、色気も感じるようなものだった。
 それを意味する事。夕映だってもうわかっている。彼と付き合い始めてから、ずっと彼に求められ、求めてきた甘い快楽への誘いだと。

 全身に甘い痺れを感じ、そしてが彼が与えてくれる優しい快楽へ期待からだと、夕映は知っていた。



 「ま、待って……ここは実家だよ?いつもここではしないじゃない。」
 「今日は両親も神楽もいない。他の使用人も朝早くまで戻ってこない。」
 「え…………。」
 「だから、さっき言っただろ?2人きりだって。」


 斎は、ベットに横になっている夕映のすぐ近くまで寄り、そして頭の脇に腕を置いた。
 すぐ近くに斎の綺麗な顔がある。きっと自分の顔は真っ赤になっているはずなのに、彼はまだ余裕な表情なのが悔しい。
 そう思って、夕映は彼の頭に手を伸ばして、髪を優しく撫でた。


 「じゃあ、今日はこのベットに泊まっていいの?」
 「あぁ………特別に許してやるよ、夕映。その代わりのおまえを貰うけどな。」
 「うん、いいよ………。」