えっ⁉︎


気づいてたの⁉︎


薫くんはゲームオタクだから、私が翔さんに抱いてる気持ちに気づいてないと思ってた。


「翔兄、大学の文化祭に行くとき、あんたを連れていこうとしただろ」


「へ……?


あ、うん、したね」


「あのとき、翔兄……あんたのことを抱き寄せてたじゃん」


それ、覚えてるんだ……。


薫くん、記憶力がいいな……。


「それ見て、こう思ったんだ。


翔兄は、あんたのことが好きじゃないかって」


か、薫くんまでそんなことを……。


翔さんが、私のことが好きだって。


それ、誠さんにも言われたんだよね。


「薫くん……」


「なに」


「今の言葉、誠さんにも言われたよ」


すると、またしても盛大なため息が聞こえた。