「ご、ごめんね、薫くん。


ストーカーのことで頭がいっぱいだったから、告白の返事……まだ考えてないの」


「いや、今出して」


今⁉︎


今、観覧車の中で告白の返事をしてほしいの⁉︎


薫くんへの返事、まだ考えてないのに……。


「えぇっと……」


うぅっ。


薫くんの視線がチクチク刺さる……。


「今じゃなきゃダメ?」


「ダメ。


返事してくれないと、ここから出さない」


えっ⁉︎


そ、それは困る!


ここから出られなくなったら、家に帰れないよ!


「や、やだよ、そんなの!」


「じゃあ、早く告白の返事をしろよ」


うぅ……。


しょうがない。


私が抱いている気持ちを、薫くんにぶつけよう。


「こ、告白してくれてありがとう。


とっても嬉しいよ……」