視界に映ったのは、大きな観覧車だった。


赤、オレンジ、黄色、青などの色があり、とても鮮やかに見える。


薫くん、観覧車が好きなのかな。


「観覧車に乗りたいの?」


「……まぁ」


「じゃあ、乗ろうよ。


私、観覧車に乗るのはじめてだから、すごく楽しみなんだ!」


「……ふ、ふーん」


ん?


薫くんの顔がほんのり赤いのは気のせい?


まぁいっか。


ということで、薫くんとふたりで観覧車に乗ることにする。


観覧車に乗り、薫くんがすぐに手前のほうに座ったので、私は向かい側に座った。


隣同士なのはなんか恥ずかしいから……。


薫くんとふたりっきりというシチュエーションに慣れていなくて、薫くんから目をそらし、外の景色に視線を移す。