「実はね、私、病気を持ってたの。
だから、高校に入学してもちゃんと行ける保証は
なかったんだよね。」

と、彼女は、いった。

俺は、その事実を聞いても、俯くことしかできなかった。

自分の中で信じたくなかったんだろう。

「病気って、どんな。?」

俺は、呟いた。

ほんとは、聞きたくなかった。信じたくなかった。

けど、信じるしかない。と思ったから。

「心臓病だよ。もう、治ることはない。って言われてる。」

そう彼女は呟いた。

「俺に出来ることがあったらなんでも言って。」

俺は、こんなことしか言えなかった。

「うん。ありがとう」

そう、彼女は、悲しそうに笑った。