病室にきたが、やっぱり、昨日のことがあって、入るのを

ためらっていた。

「土中優希さんですか?」

「はい。」

「私、田代咲桜さんの担当の者です。
田代さんに会ってあげてください。
彼女、相当無理してるみたいです。」

「無理?」

「はい。
昨日、貴方の名前を呼びながら泣いていたんです。
だから、会ってあげてください。」

「あ。はい。」

そう言って、俺は、頭を下げた。

それから静かに病室の扉を開けたのだった