リュウトの寝る場所はここじゃないのに。



「あぁ。………眠れねぇなら付き合え」



は?


心配させまいと、テーブルに置き手紙を置いて外に出る。




どっか行く気満々だったのか、施設の前にはバイクが置いてある。




「早く、乗れ」



ヘルメットを渡すなり指示される。


偉そうに……。



バイクに跨り落ちないようにリュウトに腰に手をまわすとバイクが走り出す。




「ここ………」



着いた場所は、お兄ちゃんに初めて会った時に連れて来てくれた綺麗な夜景が見える場所。




「ここ来たことあんのか」



「うん。ここで話したんだ」



「そうか」


リュウトは柵に背中を預けてタバコを吸う。