つか、俺らの中でアイツのこと知らねぇ奴、晴香を除いて居ねぇぞ。



「あぁ」


ほんと、生きてて良かった。


それなら、まだ助けられる。



「優作さん、晴香に伝言一つ頼みがあるんすけどいいすか?」



「うん、何?」



「アイツに何かあればすぐ俺に連絡寄こせって伝えて欲しいんす」



「了解。てか、リュウトどこ行くんだよ!」



裏扉から出て行こうとする俺に気にかける優作さん。



「黒蝶の情報集め」



「ふっ……行ってらっしゃい!」



あのな、「チーちゃん」よ。



あの時の兄貴と同じ立場になった今なら………いや。



その前から分かってた。