「なぁ。リュウト」
「何だよ」
「チーちゃんはな」
また、そいつの話かよ
「まだ、お前と同じくらいの年なのにもう人間不信なんだよ。だから、俺や俺らのことは信じてくれるよう努力してぇんだよ。そんでチーちゃんがいざって時に助けてあげたいんだよ」
兄貴はふざけて言ってるわけじゃなく真剣だった。
でも、何で兄貴は他人なのにここまでするんだよ。
意味分かんねぇ。
「お前、何で他人なのにって顔してんな」
「し、してねぇよ!」
「そうむきになるなよ!………確かにチーちゃんは他人だよ?でも、血が繋がってなくても妹のように思ってんだ。だから、大事にしたいんだよ」