お兄ちゃんのこと浮かんで止めてしまう。
もう、何処にもいないのに。
「窪塚さん!」
!!
久しぶりにちゃんと私に向かって名前を呼ばれた。
その相手は目がクリクリしてて、美肌でまるでお人形さんみたいな子で希美ちゃんとはまた違った可愛い子。
「な、」
「あたし、夏木晴香!千夏ちゃんって呼んでいい?」
あ………。
お兄ちゃんぶりだな。
私に向けられる嘘のない笑顔を向けられたのは。
「別にいいけど………」
だとしても、どうせ希美ちゃんの手のものでしょ?
仲良くなんかならないから。
休み時間、ひたすら話し続ける彼女。