「うん」
ゆっくりでいいんだよ?
「それなのに、千夏を傷つけて!本当はこんなことしちゃいけないって分かってるのに!イジメられるのが怖くて………」
「うん」
ゆっくりでいいから、
「自分のことしか頭になかった!」
「うん」
今、思ってること全部吐いて。
「千夏は覚えてないかもだけど、お母さんとお父さんがケンカばっかりしてた頃」
「覚えてるよ」
きっかけの始まりだから。
「あたしの手ずっと握ってくれてたでしょ。大丈夫って」
「うん」
「すごく心強かった。守ってくれてるって嬉しかった。あたし、ずっとその安心感が欲しかった」