「ゴメンなさい」
「今度はちゃんと救われてるか?」
「はい。リュウトと晴香と皆のおかけで」
「そうか」
ハルキさんは私の頭をクシャと撫でる。
「もう、あれから6年だな」
「ですね」
ハルキさんに聞いた。
毎年の今日、お兄ちゃんの命日の日は。
お兄ちゃんのため、お兄ちゃんと同期、先輩、後輩が集まりお兄ちゃんが好きなコースを全員で走る。
その途中で、事故に遭った場所に代表者が花を添える。
その代表者は毎年、総長がやる。
だから、今年はリュウトが花を添える。
「今年は一番、意味のあるもんになるな」
「え?」