『あぁ』
「そのこと伝えようと思って」
『そうか』
たった、数分の会話。
その数分、心臓が爆発するぐらいドキドキした。
話すだけでこんなに緊張するもんかね。
その日からリュウトから電話がかかってくることもなく。
私からもかけることもなく。
着信履歴には晴香の名前で埋め尽くされていた。
そんで、いつの間にか夏になった。
「ねぇ!今度の休み皆でプール行こうよ!」
総長室で晴香はプール特集が載ってる雑誌をテーブルに広げては言う。
「ムリ」
違う雑誌を呼んでるリュウトが即答で晴香の誘いを断る。
「え!?なんでよ!いいじゃん!」