施設に戻れば、お母さんはもういなくて。
「あら、お帰りなさい!」
いつもと変わらない笑顔で迎えてくれたリュウトのお母さん。
「あ、あの………」
「お母さんのこと?」
「はい………」
「とりあえず、座りましょ!」
いつもご飯を食べてる場所に向かうようにして座る。
「あの、ご迷惑おかけてしてすいません」
「え!?何言ってるのよ!全然迷惑じゃないわよ!」
「でも………。あ、あとそれと何か………」
言って………。
「希美ちゃん。探してるそうよ。チーちゃんがムリヤリここに連れて来てるんじゃないかって。他にも色々言ってたけど忘れたわ!」