カウンター席に座ると、優作さんは何も言わずいつも飲んでるジュースを出してくれた。
いつも賑やかな店なのに、今は誰も何も話さないから静か。
「…………ゴメン」
「何が」
「リュウトのお母さん巻き込んじゃった………」
「あれぐらいお袋だったら大丈夫だろ」
だといいけど………。
「それにお前のせいじゃないだろうが」
直接的にはそうじゃないかもだけど、私にだって否はあるから。
「………希美ちゃんさ家にいないって」
「孝介から聞いた」
「うん。多分だけど希美ちゃん自ら家からいなくなったんじゃなくて、追い出されたんだと思う」